2020年4月、さんにんリゾートのお庭にヒスイカズラを植えました。
挿木から育てられた苗を敷地の隅に植え替えるだけなのですが、相当デリケートな植物のようで、苗木を譲ってくれた「伊豆味緑化木」さんのレクチャーを踏まえてご紹介します。
植える場所
・強い風の当たらないところ。特に台風被害を受けにくい場所を選ぶ。
・つるを這わすための柵・棚。あるいは庭木に這わせても良い。
・土壌はあまり選ばず、水浸しや乾燥地で無ければ良い。
・化学肥料は使わずに、自然の堆肥が良い。
堆肥が発酵すると土が熱を持つので、おさまってから植えること。
熱を持った土だと苗が枯れてしまう。堆肥を入れたら2週間待つ。
・水やりは普通にすれば良い。夏場は土が乾燥しないように。
苗の扱い方
・根を触ると苗木全体が枯れるので、根に一切刺激を与えないこと。これが一番大事。
苗木ポット(黒いペラペラの鉢)は外さずに、ポットのまま植える。
・根がポットに回りきっていなければ、底部分だけをハサミで切り取る。
根がポットの底穴から見えるほど回りきっているなら、底部分も切らずにそのまま植える。
・苗からつるが伸びはじめている場合は、つるもできるだけ触らない。
触ったつるは先が止まって成長しなくなるが、脇芽が出てくるから枯れることはない。
・ポットの支柱につるが巻き付いているが、無理に外さずに支柱ごと植えるのが良い。
伊豆味緑化木さんからは、
「気難しい娘だからよ、構いすぎたらだめさ。頑張ってみて」とエールをいただきました。
新たに棚を用意するほどの覚悟もなく、自然の木に這わせることにしました。
庭木の根元に竹製のトレリスを固定し、つるを這わせるガイドとします。
当初はゴーヤーネットを使うつもりでしたが、風で揺れるネットでは心配なのでやめました。ちなみに、伊豆味緑化木さんでは金網を使っていました。
竹トレリスはタカショー製のものです。メイクマンで購入しました。
伊豆味緑化木さんから買ってきた苗です。
1年前に挿し木した一年苗だとのこと。そこそこ大きいので、植え替え可能なギリギリのタイミングかもしれません。一本1,500円で譲っていただきました。
なお、名護のメイクマンではこの3分の1くらいの小さな苗を売っていました。7-800円だったと思います。
茶色の植木鉢に黒ポットが見えます。
3本の支柱にはつるが何本か巻き付いています。
レクチャーどおり、黒ポットの底をハサミで切り取ります。
ひとつの苗は根もそれほど回っておらず、傷付けずにうまくできました。
もうひとつは根が底まで回りはじめており、少し傷をつけてしまいました。無事に定着すると良いのですが。。
根はとにかく細くて、ふわふわと頼りない感じだったので、ポットを普通に外したら土の重みで大部分の根が切れてしまうと思います。レクチャーきいておいて良かった。
今回は市販されている園芸用の土を使いました。
庭土は赤土まじりの粘土質で、そのままではパパイヤすら育ちにくいほどなので。。
底を切り取った黒ポットごと配置します。
茶色の支柱部分もそのまま、トレリスに引っ掛けて固定しました。
宙に浮いて伸びているつるをトレリスに巻き付けたくなりましたが、触らない原則を守ってそのまま宙ぶらりんにしておきました。
土を被せ、水やりをしたら完了です。
早ければ2年後に花をつけはじめるとのことです。
うまくこの土地に馴染んで花をつけたらページ更新します。
期待はせずに、2-3年ほどお待ちくださいませ。
余談です。
ヒスイカズラは挿し木で増やすことが多いですが、受粉で種を取ることもできるようです。
そして、受粉に必要なのはオオコウモリ!?
蜜を貰うためにオオコウモリが花にぶら下がると、雄しべと雌しべが現れ、その際にコウモリの頭に花粉が付いて違う株に花粉を運ぶ役目をするんだそうです!
写真は、さんにんリゾートのバーカウンターから撮影したオオコウモリです。大きさは小型犬くらい。羽を広げると大判のバスタオルくらいかな。
街路樹にも使われる「モモタマナ」の実が好物だそうで、夏になるとその辺をバサバサと飛んでいます。日没のころ、電線に黒いゴミ袋が引っかかってるように見えたら、それがオオコウモリです。手を使って移動したり毛繕いする姿は猿のようでもあります。