私たちのからだを形作る細胞は60兆個。この細胞間の連絡をとり調整をするのが自律神経です。人間はとかく脳が支配していると考えがちですが、それは進化の過程や生命の基本を置き去りにした理解。海の中をたゆたっているホヤやナマコは全身均等の自律神経ネットワークがあれば生きていけます。流れに逆らって泳いだりするようになり、はじめて前の方に感覚が集中し、頭ができ、脳も進化したのです。私たちのからだも自律神経ネットワークが基本で、それに脳による調整が上乗せされたと考えるべきでしょう。脳の中で自律神経の働きに多少の指令を送っているのが視床下部です。アロマセラピーは植物の芳香成分で視床下部を刺激し、自律神経の調整を促すことを目的としています。